外国人の方の名前。
自己紹介されても聞き取りにくいこと、ありませんか?
言語によって、また一つ一つの名前によってももちろん違いはします。
その理由はもちろん「外国の名前」であることと「発音の難しさ」なのですが、
もう少し細かいお話をすると、自己紹介をするときなど名前の部分だけは
母語の〈拍〉で発音する人が多いからなんです。
〈拍〉= “音の長さを数える際の単位”
名前。
これは日本語が流暢な外国人が発しても、わかりにくいことが多い…
人、場所、物の名前などの固有名詞は
母語の発音のまま発せられることがほとんど。
日本語上級者の方でもこれはもれなく当てはまります。
だから、誰が発してもわかりにくいんです。
聞き取りにくい最大の原因の1つである〈拍の意識〉。
これについて少し詳しいお話をしてみようと思います。
まず、拍の違いにより聞き取りにくくなる具体例を挙げてみます。
コーヒー/コーヒ
レポート/レポト
けっさい(決済)/けさい
しつれい(失礼)/しれい
かちょう(課長)/かっちょ
ようてん(要点)/よてん
長音(ー)、促音(っ)、「う」などを一拍として考えずに発音する。
そうすると別の言葉に聞こえたり、理解できないことがあります。
文字にして見比べると何を意味しているか想像はつきますが、
実際の会話で「音」だけを聞くと、
???
となることが…。
僕のこれまでの経験でも数え切れないほどありました。
あまりにかけ離れて聞こえたりすると、
コミュニケーションそのものにも大きな影響を及ぼしかねないので、
ノンネイティブの皆さんに指導する際は
・〈拍〉を意識
・1音1音区切って発音する
これをしっかりと伝えるようにしています。
電話など音声だけの会話には特に注意が必要になります。
実は、これはカタカナ語にも同じことが言えるんです。
日本人側からのSOSでよくあるのが、
「カタカナで話しているのに相手の外国人に伝わらない」
これは、前述の逆で、日本人が発するカタカナは
“拍がしっかりとしすぎている”
ので、外国人には元の英語とは別の言葉に聞こえてしまうんですね。
〈English〉 は Eng-lish で2拍
〈イングリッシュ〉 は イ-ン-グ-リ-ッ-シュ で6拍
最後に、外国人に伝わりやすい日本語を考えると、
拍の意識とポーズ(pause)
この二つを意識するとノンネイティブに伝わりやすい日本語になります。
クリアに、そして “間” を入れる
ということです。
ただし…
カタカナ語は “英語風” に発音してみてください。
*「カタカナ語」に関する詳しい記事はこちらから↓
【外国人に伝わる日本語 PART4】